岩井田治行の『くまのアクセス上手♪』

興味を持った本と映画のレビューとイラストを描く♪

分断大将

ドナルド・トランプ/不動産王が行き着いた場所♪

 

 
ど~なる ドナルド?
Hey, Mr.Donald! What will you do next?

 

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★★ 風雲児 ★★

アメリカに稀に見る不人気大統領が誕生して久しい。

アメリカ国民の半分はそれを望み,半分は失望した。

その男はドナルド・トランプという不動産屋である。

いかにも自信家という顔立ちだが、政治の素人だ。

世界が驚き、私はひっくり返った!

 

民主党政権が8年続いたので変わるかもしれないと思ったものの、

ドナルドだけはないだろうと、ヒラリーさんを応援した。

嫌な予感がしたのは候補者同士の公開討論だった。

トランプ氏はクリントン候補を激しく罵る作戦に出たが、

インテリのクリントン氏は、敵の戦術には乗らないだろう。

そう思っていただけに、2人の罵り合いは観るに耐えられなかった。

それでもアメリカ初の女性大統領の誕生を疑わなかった私である。

 

絵的にはどうなのだろう?

テレビ画面を観ながらそう考えていた。

絵的にはトランプ氏の方が断然面白いのである。

 

 

★★ 意外と紳士? ★★

その昔、トランプ氏と仕事をしたというビジネスマンがTVで語った。

私の知っているドナルドは、もの静かで冷静な判断力の持ち主だ。

過激な発言を繰り返す姿はまるで別人のよう。

あれは選挙戦術にちがいない。

 

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お前のどこがもの静かなのだ。

まるでお山の大将である。選挙戦術ではなく素であった。

とにかくマスコミが大嫌いらしい。

不動産王として登り詰める過程で、散々悪口を書かれたのだろう。

それにしても感情むき出しの記者会見は醜悪で品がない。

 

そもそも権力者に品が必要なのか?

オバマさんには品があった、と思う。優しい人柄が伝わってくる。

銃規制案を熱く語りながら、感極まって流した涙は本物にちがいない。

広島訪問時も、心の中では『I'm sorry HIROSHIMA!』とつぶやいたかも。

 

優しいオバマ大統領は、

世界の警察を強く自認した『力』のブッシュ大統領に代わって誕生した。

『力』で世界は平和になれないと反省し、

アメリカは世界の警察ではなく、力より対話が大切だと力説した。

その結果、対話が通じない国の態度が大きくなった。

これがオバマ政権の大きな失敗と言われている。

 

本当の強さは『力』に頼らないことだと言うが、

それが通用するほど世界は善意に満ちてはいない。

残念ながら『目には目を歯には歯を』が現実なのだ。

オバマ外交の失敗から、

トランプ政権は『力が平和を維持する』と断言している。

 

力とは武力であり、防衛力と攻撃力は同じものだ。

相手を殺傷する武器・兵器が我が身を守るのだから。

対話は高度な武器で殺傷力はない。

殺傷力のない武器で身を守り、相手を諭すのは高度で至難の技だろう。

これが出来る指導者としてトランプ氏が選ばれたわけではなく、

既成政治家への根深い不信感だと言われた。

 

ところが最近の分析ではどうも違うらしいという記事を読んだ。

民主党のエリート主義に失望した人たちが

トランプさんならそうはならないだろうと期待を込め投票した…

というわけではないと言うのだ。

 

ではどんな人たちがトランプさんに投票したのかというと

権威主義の人々』だというのである。

この権威主義とリベラルの違いは子供の教育に端的に現れるらしい。

 

権威主義の親が子供に求めるのは『規律』であり、

リベラルな親が子供に求めるのは『思いやり』だという。

 

トランプさんを支持したのは、エリートより弱い立場の人たちではなく、

この権威主義の人たちだという分析が支持されているのだ。

トランプさんの支持率は4割程度で就任以来変化がない。

増えないが減らない支持率。

常に一定数の根強い支持者がいることになる。

トランプさんを支持する集会を取材した記者は

その異様な雰囲気にゾッとしたとも述べているが、

これは取材記者の主観だけではないような気がする。

 

ブッシュ → オバマ → トランプという流れは、強 → 弱 → 強に見えるが、

トランプ政権の混迷ぶりは、『強さ』とはほど遠い。

ドナルド・トランプは、やり手のビジネスマンである。

そこにあるのは実利であり、高い理想や志という精神性は感じない。

 

トランプさんの再選は、世界に大きな打撃を与えると思う。

正直、私はトランプさんが再選するような気がしてならない。

日中戦争や太平洋戦争を止められなかったように、

一度動き出した歯車は止められない。

トランプ大統領の出現は偶然ではなく必然のような気もする。

そういう不穏な時代に、さらに深くはまり込んで行くようで怖いのだ。

 

 

★★ Ichiban!★★

 

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本当にお前が一番なのか?

本当に安倍総理と馬が合うのか?

せっかくのパリ協定を離脱するヤツが一番でいいのか?

この大統領を打ち負かす魅力ある候補者が民主党にいなくとも、

共和党内からトランプさんよりマシな大統領が出ないものだろうか?

 

同盟国の日本では、安倍政権がそろそろ終わりに近づいている。

それに代わって、かつての民主党が復活しようとしている日本。

安倍さんでは困るが野党も支持できない日本。

面白いことに、というか、恐ろしいことにというか、

アメリカもトランプさんでは困るが民主党がなかなかまとまらない。

アメリカと日本の形がなんだか似ているのは偶然だろうか?

安倍さん、トランプさんでは困るという人が多いのに、

では誰がというと見当たらないという恐ろしさ。

 

最近は、本当に希望というものを感じることが少ない。

力を持つ人間に魅力を感じないからだ。

世の中をリードする才能を持った人間はいるのだけれど、

彼ら彼女らに人間的魅力を感じないのである。

力を持つ人間の形が歪に見えることが多いのは私の錯覚だろうか?

しかし他人に期待しても仕方ない。

私は自分の夢を追うだけである。

 

 

自筆イラストはネット上のD・トランプ氏の画像を参考にさせていただきました。感謝!

 

 

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