岩井田治行の『くまのアクセス上手♪』

興味を持った本と映画のレビューとイラストを描く♪

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

歌野晶午、2冊目を読む♪

春から夏、やがて冬歌野晶午 文春文庫 ★★★★ これは切ない やり切れない 昔から荒唐無稽でちょっと不思議なお話が大好物。不思議といっても異世界ではなく、現代を舞台に不思議なことが起るドラマにワクワクする。 その意味ではミステリーも『不思議物』と言…

『葉桜の季節に君を想うということ』を読む♪

葉桜の季節に君を想うということ歌野晶午 文春文庫 ★★★★ 面白い! Amazonレビューで、高評価より低評価が多いという問題作♪主人公成瀬将虎は決して品行方正とは言えない精力絶倫男。今日もいきなり女を抱く。ものすごい出だしだが、読み終わるとこれが伏線だ…

ネット中毒と無縁な私が『ネットのバカ』という本を読む♪

ネットのバカ中川淳一郎 新潮新書 ★★★★ ネットにはバカが多いので、みなさん気をつけましょう!ヘタをするとアナタもバカになっちゃいますよ!という本。 大きなお世話だと思う人には無縁の本かもしれない。私は日に平均して2~3時間程度しかパソコンをやら…

言ってはいけない本を読む2♪

言ってはいけない 残酷すぎる真実 橘 玲 新潮新書 ★★★★ - 前回の続き - ★ 遺伝するものは頭の善し悪しだけなのか? 否。 そらまぁね、体型とか性格とかいろいろ伝わっていくんじゃないのと。 私たちは親子がよく似ていることを知っている。 これははまぁ遺伝…

言ってはいけない本を読む♪

言ってはいけない 残酷すぎる真実 橘 玲 新潮新書 ★★★★ ★ 『残酷すぎる真実』というサブタイトルは、月刊『波』に連載された時のもので、 それではインパクトがないということでこのタイトルになったようだ。 『言ってはいけない』と聞けば読みたくなるのが…

本来マンガってこういうものかもしれない♪

あさドラ! 浦沢直樹 小学館 ★★★★ 応援します♪ ♥ 1959年に日本を襲った伊勢湾台風から始まる名もなき一人の女性の一代記… ということだが… どうもこの台風の正体が事実と違うようなのである。 タイトルから朝の連続テレビ小説(通称朝ドラ)をベースにした物…

メガネのスパイ『パーマーの危機脱出』♪

パーマーの危機脱出 FUNERAL IN BERLIN 1966年 アメリカ・イギリス/ガイ・ハミルトン督作品 満足度★★★★ お話が複雑すぎます ★ ハリー・パーマーシリーズ第2弾! 第1作以上にややこしいお話で頭が混乱する。 公開当時、確か2本立てで観た記憶があるが、理…

昇給1400ポンドプラス手当のスパイ♪

国際諜報局 THE IPCRESS FILE 1964年 イギリス/シドニー・J・フューリー監督作品 満足度★★★★ ★ 昇給1400ポンドプラス手当。MI6に転属した陸軍軍曹。 反抗的! 尊大! 無秩序! 犯罪的な傾向あり! これが本編の主人公ハリー・パーマーの勤務評価である。 ア…

『暴走車』という面白スペイン映画♪

暴走車 ランナウェイカー EL DESCONOCIDO/RETRIBUTION 2015年 スペイン/ダニ・デ・ラ・トレ監督作品 満足度★★★★☆ ★ 日本ではあまり馴染みがないスペイン映画。 だがスペイン映画は、時にものすごくクオリティの高い作品が公開される。 アレハンドロ・アメナ…

アリバイがヤバイ『死刑台のエレベーター』という映画♪

死刑台のエレベーター ASCENSEUR POUR L'ECHAFAUD 1957年 フランス/ルイ・マル監督作品 満足度 ★★★★ 時代が創った映画! ノエル・カレフの原作小説を夢中になって読んだのは20代だった。 その後、読み返してないので、小説の方は大筋しか覚えていない。 で…

エスター! おまえは何なのだ? という映画♪

エスター ORPHAN 2009年 アメリカ/ハウメ・コジェ=セラ監督作品 満足度 ★★★★ なんだか凄いぞ! ★ これは恐いな新機軸 ★ まず結論から言いますけど、面白~い! ホラーというより、サイコサスペンスです。 一時期、この手の作品がずいぶん流行りました。 見…

タイトルが全てを物語る『ゆりかごを揺らす手』♪

ゆりかごを揺らす手 THE HAND THAT ROCKS THE CRADLE 1992年アメリカ/カーティス・ハンソン監督作品 満足度★★★☆ この映画は何がいいって、タイトルがいい。 『ゆりかごを揺らす手』とは、またシャレた題名ではないか♪ 思わず、何だろう? と引き込まれる上…

ウィンザー・マッケイという奇蹟♪

リトル・ニモの大冒険 Little Nemo in Slumberland(日本語版) ウィンザー・マッケイ パイ インターナショナル ★★★★★ 宝物! ★ この本のすばらしさを言葉で語るのは難しい。 言葉で表現できるなら、ウィンザー・マッケイの絵は必要ないからだ。 絵がすべて…

えっ! 忌野清志郎の新曲?♪

Baby#1 忌野清志郎 EMIミュージックジャパン ★★★★★ 最高~! さて、何気にAmazonサーフィンなどをしておりますと、 何だか凄いものを見つけてしまいました! 何が凄いかって、あの忌野清志郎の新曲CDが存在するのであった。 えっ! 新曲って何~!とまずは…

なぜ売れる『ハリー・クバート事件』という本♪

ハリー・クバート事件 上・下 ジョエル・ディケール 創元推理文庫 ★★★★ ★ その存在を全く知らなかったのだが、 書店の棚にこの本の背表紙を見たとき、なぜか惹かれるものがあった。 『ハリー・クバート事件』とは今どき地味なタイトルだなと。 こんなんで売…

P・K・ディックの『トータル・リコール』を読む♪

トータル・リコール ディック短編傑作選 フィリップ・K・ディック ハヤカワ文庫 ★★★★★ 何度も読んでいるのに、また読みたくなり買ってしまった♪ SF小説で繰り返し読むのは、フィリップ・K・ディック作品ぐらいだ。 それも短編が面白い♪ やがて文学として深化…

『連続殺人鬼カエル男』というエグイ本

連続殺人鬼カエル男 中山七里 宝島社文庫 ★ エグイ! 宝島社の話題のミステリー『公開処刑人 森のくまさん』を読んだ。 ここで読書レビューを書くのは『面白い本を読んだとき』だけである。 だから『森のくまさん』のレビューは書かない♪ そして別の日、同じ…

アイルランドのミステリー

遭難信号 キャサリン・ライアン・ハワード 創元推理文庫 ★★★★ 当り! 書店でたまたま見つけた本。なぜか気になり手に取る。 517ページと分厚いが、何となくワクワクした♪ 手に取ってワクワクしてハズレた本もあるが、これは買おうと。 直感ってヤツですね。…