君が心をくれたから
毎週月曜日 後9:00~9:54 フジテレビ 1/8より
私はTVドラマを観ない人だったが、
2年ほど前から観るようになった。
まず録画して好きな時間に見るのだが、ジャンルは問わない。
初回を観て、感覚的に乗れない作品は以後は観ない。
初回が面白いと何回か観るが、途中で飽きることもある。
そんな見方をしている。
日本のTVドラマもなかなか見ごたえのある作品が多く、
昔に比べるとレベルが上がっているなぁと思う。
特にアクション物の迫力は以前とは段違いだ。
モデルガンの進化が大きいがアクションの演出が変わった。
欧米や香港アクションを日本流に消化しているところは立派。
古い世代がリタイアし、新しい世代になった。
『太陽にほえろ』や松田優作さんのアクションは今ひとつだった。
私には受け入れがたい独特の美学があり、
観ていて辟易するばかりだったが、その世代が引退した。
大変申し訳ないが今の世代の感覚の方が私は好きだ。
ようやく日本のアクションに期待できる時代になったのだから。
その影響がTVドラマにも色濃く出るようになった。
とは言え、アクション物ばかり観ている訳ではなく、
とりあえず色々観ることにしている。
ちなみに、今私が視聴しているTVドラマは以下の通り。
★ NHKBS『仮想儀礼』★ 日本テレビ『消せない”私”- 復讐の連鎖-』
★ テレ東『闇バイト家族』『デリバリーマン』『SHUT UP』
観ていて面白いなぁと感じるものは続けて観ることにしているが、
ラブストーリーはちょっと苦手かもしれない。
それでも面白いと感じれば大体観ている。
そして1月8日夜9時からフジテレビで始まったドラマ
『君が心をくれたから』を視聴した。
30分で飽きるだろうと思ったから。
母から虐待を受けた過去を持つ逢原雨(永野芽郁)を
2年先輩の高校3年生朝野太陽(山田裕貴)が好きになり、
2人は友達になる。
高校でみんなから浮いた存在である2人はお似合いのカップル。
雨にはパティシエになる夢があり、
太陽は花火師になるという夢を持つ。
この2人の10年後の物語だ。
雨はパティシエの才能がなく挫折し故郷の長崎に帰省する。
長崎では花火師の修行中、太陽に色覚異常が発覚、
赤い色が識別出来ず、花火師の夢を断念していた。
夢破れた2人が再会し、励まし合い、再び夢に向かう約束をする。
とまぁここまではよくある純愛物だ。
ただここまでが非常に良く出来ていて惹き込まれる。
脚本が抜群にいいし、演出もいい。
もちろん主演の2人がとてもいいのである。
私、ここまで観ていて何度泣いたことか♪
初回で観るのをやめようと思っていたが気が変わった。
この2人、どうなっちゃうの? と気になって仕方ない。
ところがドラマはここから始まるのである。
もう一度夢に向かう約束をして2人が別れた直後、
太陽が交通事故に遭う。
信号機の赤が見えなかったためだ。
太陽は病院に運ばれるが、もう助からないと医師に言われる。
悲しみに暮れる雨の前に”あの世からの案内人”が現れる。
えっ、何て?
と、しばし頭を整理するのに時間がかかった。
純愛ものじゃない? ファンタジーなのか?
あの世からの案内人は雨にこう言う。
「心を差し出すという奇跡を起こせば太陽は助かる」
なんのこっちゃと思う間も無く、雨は聞き返す。
「どういう意味ですか?」
これから3ヶ月かけて君の5感をもらう。
その試練に耐えられるか?
つまり、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚の5つを失うのだ。
これが太陽を救う条件なのだと。
「すいません、ちょっと待ってください」
と私はテレビ画面に問うた。
あのヘレン・ケラーさんだって三重苦なのに五重苦かよと。
雨はその条件を受け入れ、太陽は助かるが…
受け入れるのか… 5感を失うんだぞ、いいのか雨!
ここまでが第1話のあらすじである。
つまりこの物語はこれから2人の純愛ドラマが展開すると同時に、
ヒロインが5感を一つづつ失っていくという試練の物語なのだ。
私観ていて腰が抜けました。
この第1話を観た限りでは、
ここ1年間に観たTVドラマの中で出色の出来なのだ。
この物語がお涙頂戴物で着地し、がっかりするのか、
それとも思いもかけない展開をするのか非常に気になる。
ちょっとねぇ、これには驚きました。
見逃した方はFODとかで観られるらしいですが、
面倒な人はこのブログ記事を参考に、第2話から観てください。
かなり風変わりな純愛ドラマだと思います。
(『君が心をくれたから』のサイトから画像をお借りしました。感謝!)
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